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2020.12.29

開院初年を終えて

今年も残すところあと3日となりました。

地域に根差し患者さんに寄り添いながらも専門的な医療を提供したいという、ともすれば両立しがたい理念を掲げ4月に開院し、8ヶ月が経過しました。幸い、関係各位の方々には僕の理念に共感して頂き、スタッフの方々にも恵まれ、自分の思い描いた診療が少しではありますが形になってきた気がします。

今年は新型コロナ感染拡大の影響で、忘年会や新年会といった会合は自粛されると思いますが、ご自宅でも飲酒する機会が増えるのがこの時期です。また生活リズムが崩れてしまうのもこの時期で、年末年始は暴飲暴食による『急性膵炎』や『急性肝炎』、『急性胆のう炎・胆管炎』の患者さんを勤務医時代はよく外来や入院で診療してきました。

急性膵炎は、飲酒後にみぞおちの辺りや背部に強い痛みが出現し、その痛みは持続し徐々に強くなっていきます。これはアルコールによって膵液の分泌が活発になる事とアルコールそのものが膵臓を障害することによって、膵臓内で膵液が活性化し膵臓を自己消化してしまうからです。自己消化の範囲が膵臓だけでなく周囲の組織にまで及ぶ場合は重症膵炎といわれ、その死亡率は未だに約10%と高く治療が困難とされる病気の一つです。みなさん、どうかお酒の飲みすぎには注意して下さい。

当院は2021年1月4日より診療開始となります。

寒い日が続いておりますが、皆様風邪などひかずご家族そろって、穏やかな新年をお迎えください。